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“民間×行政”で生み出す日露テックビジネス ロシアITスタートアップ使節団 大報告会

“民間×行政”で生み出す日露テックビジネス ロシアITスタートアップ使節団 大報告会

自社が有する経営資源や技術に頼るだけではなく、社外からの技術やアイデア、サービスを有効に活用し、革新的なマーケットを創造する「オープンイノベーション」。この市場を創ってきたパイオニアであるCrewwは、大企業が持つアセットとスタートアップの持つエッジの効いたアイディアを組み合わせることで新規事業を創出し、国内に大企業×スタートアップのイノベーションを生んできた。新たな取り組みとして注目されているのが、オープンイノベーションコミュニティ「docks」。大企業の持つアセットとスタートアップが持つ柔軟なアイディア、最新のテクノロジーが化学反応を起こす起点として立ち上がった、リアルコミュニティである。 本記事では、「docks」で行われたロシアITスタートアップ使節団の報告会の様子をダイジェストでお届けする。ロシアを訪れたIT業界のスペシャリストらが語る、日本とロシアのスタートアップが生み出す新たなビジネスの可能性とは?

  ロシアは現在、IT技術を用いて国民生活の向上や製品・サービスの品質改善を進める国家プログラム「デジタル経済プログラム」を展開している。ビッグデータやブロックチェーン、IoT、ロボットなど、テクノロジー領域において人材育成やインフラ整備を行なっているそうだ。

日本との関係については、2017年9月にウラジオストクで開催された「第3回東方経済フォーラム」において、日露両政府は「デジタル経済に関する協力に係る共同声明」といった文書を交わしている。

国家間で提携を行いながらデジタル人材の育成が進むなか、2018年2月11日から22日にかけて国際協力に詳しい日本のITスタートアップが「デジタル分野協力」をテーマに情報交換を行なった。日本からは「使節団」と称されたロシア事情に詳しいIT業界関係者が選抜されたという。

今回のイベントでは、使節団参加メンバー各位が現地で得た情報を共有。今後ロシアでのビジネスチャンスを求める参加者達は、普段では知り得ないロシアのスタートアップシーンのリアルに夢中で耳を傾けた。

現地訪問で知った異国の可能性。日本×ロシアで生み出す新たなビジネスとは?

本イベントには、使節団のメンバーであるSAMIの牧野寛氏、ロシアNIS貿易会・長谷氏、スカイライトコンサルティング・小川育男氏、TalentEx CEO・越陽二郎氏、Creww・李東徹氏、Blincam・高瀬昇太氏など、ロシアの現地事情や異国のスタートアップシーンに詳しい錚錚たるメンバーが集まった。

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開催に先立ち、各メンバーが自身とロシアとの関係性、ロシアに赴いた感想などを簡単に紹介。ビデオ通話にて参加した福岡市役所国家戦略特区課長、的野浩一氏は「ロシアに行くまではロシアにスタートアップがあるかさえ分からなかった」という前置きと共に、ロシアに実際に赴いた印象と成果を以下のように述べた。

的野浩一(以下、的野):ロシアを訪問して感じたことは二つです。一つは、ロシアは非常に技術力の高い国であるということ。国家間での連携が進めば、すぐにでも新たなビジネスを創出することができると思います。そしてもう一つは、ロシア側が日本とビジネスをとてもしたがっていることです。

そして、福岡市として今後取り組みたいことを熱く語った。

的野:ロシアに関する情報は、まだまだ日本のスタートアップの人々に行き届いていない。そのため興味関心もまだまだ少ないのが現状です。まずは、この関心を喚起していきたいと思っています。それは福岡だけではできないので、複数の地域や民間企業と手を組み、一緒に仕掛けていきたいですね。

なぜ今、ロシアのスタートアップに注目するのか

報告会が本格的にスタートすると、各方面のエキスパートらが現地で体感した「ロシアのスタートアップシーンの実態」と「日露協力の可能性」について参加者に語られた。今回の使節団を企画から運営まで担当し、自身もロシアでの起業を経験したSAMI 牧野氏は「なぜ今ロシアでスタートアップなのか」を以下のように話す。

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牧野寛:ロシアでは政府が積極的にスタートアップ支援に投資しています。たとえば、イノポリスという都市では、大学の周囲にIT企業が集まる場所を作り、優秀な学生が大学周辺のIT企業へ就職する導線となっています。また、ロシアには日本人が想像している以上にビジネスチャンスが多くります。そして、日本人が想像している以上に、日本とのビジネスを熱望しています。

今回の使節団を経て、ロシアのスタートアップシーンの実際に触れた参加者達は、今後の日露協力に希望を多く見い出した様子が見られた。

また、日本企業とロシアのスタートアップをマッチングしようという新たな試みも着々と進んでいるとのことで、ロシア使節団派遣が新たなビジネス創造に対し大きな一歩となったのを感じられる内容であった。

欧米よりも参入しやすい?ロシア参入への期待と課題

イベントの最後には、質疑応答の時間が設けられた。参加者はロシアでのビジネスに非常に興味を持ち、ロシア参入を意識した質問が数多く寄せられた。

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質問の回答からは、欧米よりも寛容に日本人を歓迎するロシアの風土や、ロシア企業が日本とのビジネスを熱望する様子が伺え、改めてロシアの魅力が確認できた。一方、日露で互いに情報が少ないゆえ、日本の企業に過度な期待が寄せられているなど、認識の齟齬が発生している状況も伺えるなど、今後の課題に関しても明確となった。

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イベント終了後、ロシアの魅力に目を輝かせた参加者が登壇者へ詰めかける様子が見られ、本イベントが日露ビジネスのさらなる発展の一手となったのを肌で感じることができた。   ライター・伊集院実穂

(了)